2007-07-07

シャボン玉は流れの可視化

シャボン玉を見て何を思うだろうか。きれいだな、とか、当たったら粘つくんだよな、とかそんなものだろうか。くるくる変わる玉虫色から、光学関係の発想に至る人もいるだろう。自分は流体屋のたまごだから、流れ場的なことを連想する。といって、噴霧屋じゃないので、ノズル形状と吹き出し圧力・速度、それにシャボン液の動粘性係数などからシャボン玉数と直径分布、シャボン玉群の吹き出し角、……という方向には行かない。

台所で食器を洗っていて、目前を横切った小さなシャボン玉。「あ、これ、つまりこのへんの気流がこういう流れってことだよな」 要は、流れの可視化 (flow visualisation) そのもの。シャボン玉 = トレーサ粒子 (tracer particles) 。こどもが、フーって吹いて、シャボン玉がワーッと飛んでいったってことは、そういう風が吹いてたってこと。

落ち葉が見せる小さな竜巻。晴れた穏やかな日にゆったりと流れてゆく綿雲(積雲)。風の強い日に斜めに降る雨。草原や田圃を渡っていく風。川を下っていく葉っぱ。

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